国際協力NGOを学ぶための8冊&web上の参考文献
FASIDの研修でNGOディプロマコースというのがある。
http://www.fasid.or.jp/kenshu/ngo/index.html
これは、国際協力NGOで働く人をメインターゲットとして、NGO向けの包括的な教育を行ない、それによってNGOの援助効率を上げることを目的とした研修である。
研修は3学期に分かれており、各学期を終了するとFASID認定ディプロマが与えられる。ディプロマとは卒業証書のことらしいので、FASIDのNGO研修修了生というところだろうか。
僕はこの研修の1学期を、今日から受講し始めた。1学期は「NGOの歴史と発展」がテーマで、NGO活動の理論的な裏付けを持つこと、NGOについての全体像を掴むことを目指している。
この研修にあたり、参考文献のリストをいただいた。NGOを知るために、各分野を包括した形のリストとなっているので、これからNGOのことを学びたいという方の参考になるかと思う。
以下、テーマと講師ごとに参考文献を上げる。参考文献のないテーマも、そのテーマ名と、シラバスに書かれている概要を紹介するので、そこからキーワードを拾って調べたらいいんじゃないかと思う。
連続講義 国際協力NGO―市民社会に支えられるNGOへの構想
- 作者: 今田克司,原田勝広
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- 作者: 北沢洋子
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- 作者: 馬橋憲男,高柳彰夫
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- 作者: 功刀達朗,毛利勝彦
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(前出)グローバル問題とNGO・市民社会
- 作者: 下澤嶽
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- 作者: 中田豊一
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- パートナーシップ2 金田晃一氏(大和証券グループ本社)
- アカウンタビリティと評価1 渡邉清孝氏(ハンガー・フリー・ワールド事務局長)
- NGOにとって有効な組織評価を行うために、ハンガー・フリー・ワールドの実例を通して、評価に必要な視点や実施体制、陥りやすい課題について学ぶ。
- 参考文献なし。
- アカウンタビリティ(実習) 山口誠史氏(シェア=国際保健協力市民の会)、小林毅氏(チャイルド・ファンド・ジャパン)
学び・未来・NGO―NGOに携わるとは何か (開発と文化を問う)
- 作者: 若井晋,生江明,三好亜矢子,池住義憲
- 出版社/メーカー: 新評論
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- アドボカシー/キャンペーン1 稲場雅紀氏(アフリカ日本協議会)
- アドボカシー/キャンペーン2 岩附由香氏(ACE)
- NGOのアドボカシー活動の一環として行なわれるキャンペーンについて、実践者である講師の経験から、講義とワークショップ形式を通じキャンペーン実施のツボを学びます。
- 参考文献なし。
- アドボカシー/キャンペーン(実習) Sarajean Rossitto氏(NGO/NPOコンサルタント)
- The how why of advocacy
- ADVOCACY IN ACTION (Advocacy toolkit?)
- Advocacy and lobbying toolkit
- Media Advocacy Manual
- アドボガシーガイドのリンク集
※文献を読む上での補足
このコースでは「論点」を見つけ出すことにポイントが置かれている。コースの「留意点」にも、「論点」について書かれている。
NGO活動を理論的に捉えるには、「論点」の把握が必要です。論点とは、「ある事柄における問題の所在」を疑問文で表現したものです。
例:
- NGOには、どのようなアドボカシー活動が求められるか。
- NGOが現地活動を行う場合、現地NGOと連携して進めるべきか、それとも独自に進めるべきか。
- ODA資金の獲得に対し、どのように、いつ、なされるべきか。
- NGOのアカウンタビリティは、何について、誰に対し、どのように、いつ、なされるべきか。
論点とよく混同されるのが、単なる課題の提示です。
ダメな例:
- NGOのアドボカシー活動について。
これは、問題の所在が明らかでなく、論点とは呼べません。
2008年 FASID NGO ディプロマコース1学期 NGOの歴史と発展 シラバスより
文献を読む上でも、この「論点」を見つけ出し、疑問文の形まで落とし込むとよいかもしれない。