護憲新党メンバー案とキャンペーン案

世に倦む日日で護憲新党のメンバー案が出された。
護憲新党の07年参院選候補者名簿 - 川原亜矢子と桜井和寿 : 世に倦む日日
ブレスト感覚で、僕もアイデアを出してみようと思う。


上記記事で少し気になったのは、女性が男性よりも多いということで、別にそれは男尊女卑とかフェミニズムがどうとかそう言うことは一切関係がなく、ただただ社民党のネガティブイメージを引継いでしまわないかという懸念である。そこで、今回は男性に限って挙げてみる。

吉本隆明
吉本隆明は、日本国憲法について以下のように述べている。

僕は世界の憲法を調べた事があるんですが、武力を持っている国ほど有力な発言権があるという考えを否定すれば、どこの国と比べても日本の憲法は圧倒的にいいものだと思いました。
悪人正機 (新潮文庫)』P.139

さらに、九条のもとの国防についてはこうだ。

ただ、消極的ではなく、日本が積極的に国防をするにはという問題になったとしたら、ただひとつの手は、現在の核拡散防止条約みたいなものではない提案を、にほんが核を持たない国としてやることでしょうね。(中略)
例えば、二〇〇発の核を持っている国があるなら、その二〇〇発を何年何月までに一〇〇発に減らすことをね、核兵器を持たない国が提案する。そのかわりとして、俺たちも核を持たないと約束する。こういう条約じゃないといけないわけですね。
悪人正機 (新潮文庫)』P.142

これらの言葉が、護憲新党の主張に何者にも負けない説得力を持たせる。想像されるのが選挙前の討論番組で、喧々囂々やっているところに吉本隆明が一言発すると、場がすっと静まる。誰も反論できない。吉本隆明に反論すると、反論した方がバカに見えてしまうためだ。そうした少しの間ののち、仕切り直しという形で話が始められる。吉本隆明の言葉はそれほどの説得力を持つだろう。

山岸俊男
紫綬褒章も受賞した社会学者。信頼と安心を区別し、信頼した方が有益であるということを実験で証明しており、その結果をまとめたものが『信頼の構造: こころと社会の進化ゲーム』、その啓蒙版『安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書)』がある。糸井重里は『悪人正機 (新潮文庫)』において、この研究結果が九条の思想と親和性が高いと指摘している。
これを本人から語ってもらう。九条の国防に論理的な裏付けを持たせる。

糸井重里
上記二名を結びつけた張本人であるが、それよりもものの売り方が本当にうまい。護憲新党の選挙キャンペーンを一手に仕切ってもらう。さらにほぼ日を護憲新党のネットセンターにする。ほぼ日のページビューは一日百万である。自民党のブログ戦略を圧倒する。

佐藤雅彦
竹中平蔵の支持の一端を支えているのが『経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)』で、mixiを見ると実に211件ものレビューがついており、そのほとんどで評価が高く、若者に好意的に受け取られていることがわかる。この評価は竹中平蔵そのものの評価にもつながる。ここでの対談の相手がだんご三兄弟ピタゴラスイッチで有名な佐藤雅彦で、若者の支持はむしろ佐藤雅彦のほうが高い。この佐藤雅彦に、竹中平蔵との対決姿勢を表明してもらう。これで竹中平蔵の経済学はダメなんじゃないかという疑念がわく。支持が落ちる。
前掲書は、ハードカバー版が2000年に発売されており、2002年に文庫版が出ている。その間、竹中平蔵は大臣となり、文庫版の最後には、その大臣となった竹中平蔵佐藤雅彦の対談が加えられている。本文では竹中平蔵の話に感服していた佐藤雅彦だが、ここでは竹中平蔵の考えに違和感を持っているように読めた。であれば、可能性はあるだろう。
さらに佐藤雅彦には仕事があって、それは政治をわかりやすくするにはどうすればいいかという実験をしてもらうことだ。小泉純一郎はわかりやすさで前回の選挙を勝ったが、それは郵政のみに焦点を絞り、それについても自身に都合の良いように単純化したうえで同じ主張を繰り返し、それ以外については思考停止させるというやりかたで、本当のわかりやすさとはほど遠い。複雑な問題を限られた時間でどこまでわかりやすくできるか。それにチャレンジできるのが佐藤雅彦である。

太田光
太田光の話は面白い。またバカな話をしていると思って笑っていると、なんだかまじめな話を語っており、感心させられる。この虚実綯い交ぜの中でのギャップが、実のほうに不思議な説得力を持たせる。
僕は勘違いしていたのだが、太田光自民党支持だと思っていて、その転向によって他の若い自民党支持者に衝撃を与えるべく、立川談志に説得してもらおうというところまで考えていた。しかし、以下の記事を読むと、どうも違うようである。
爆笑問題・太田光と憲法9条 : 第4権力研究所

立川談志
太田光を説得させる役割として思いついたのだが、そうではなくても加わって欲しい。吉本隆明が護憲新党の主張に説得力を持たせる存在であれば、立川談志自民党への批判に説得力をもたせる。例えば毎日新聞2005/9/14の夕刊に、以下のような意見を出していたようだ。

ヒトラーの『マイン・カンプ(わが闘争)』を読みましたが、やり口が似てますね。党の長老の意見を嫌がるところなんて同じ。めちゃくちゃだ。
あの口調、受けますわね。郵政問題以外のことを言っても勝てたと思いますよ。大衆芸人としても、立派にトリを務められます。
その小泉さんに言いたい。どうぞ、お好きなことをおやんなさいと。憲法改正なり、増税なり、何なりと。最後にはアメリカの51番目の州になってしまうかもしれない。
http://www.hanasan.net/xoops/modules/wordpress/index.php?p=74(孫引き)

  • アレックス・カー

アレックス・カー
犬と鬼-知られざる日本の肖像-』の著者である。この本では、怒りも嘲笑もなく、ただただ冷徹に日本の問題を見据えている。この仕事は、日本のことを深く愛していなければできない。僕はアレックス・カーこそ日本の総理大臣にふさわしいのではないかと思う。
本では、この問題への対処法などの記述が、注意深く避けられているが、今度はそれをやってもらいたい。

ドナルド・キーン
日本文学研究者である。ドナルド・キーンには、司馬遼太郎の代弁者となってもらいたい。

宮本茂
宮本茂こそ最高のカリスマではないか。日本における知名度というのがどれほどのものか、僕は実感が持てないのだが、知っている人に取っては神のような存在だろう。少なくとも、スーパーマリオで育ってきた20、30代男性にとっては、圧倒的なインパクトとなる。また、海外へのアピールとしても、小沢征爾と同様の影響力がある。以前サインをねだったというポール・マッカートニーも呼べる。

タモリ
爪を隠した能ある鷹というイメージを、誰もが持っているだろう。そのタモリが動くというのは、相当に大きな衝撃となる。

内田樹
教授という立場にありながら、毎日のようにブログを更新しており、その文章量も多い。『9条どうでしょう』も読んだが、九条と自衛隊が、戦勝国アメリカにとってはまったく矛盾なく存在しているという指摘も興味深い。顔も精力的で実に良い。ブロガー代表としてうってつけである。
ブログは以下である。
内田樹の研究室

護憲コンピレーションアルバム

音楽の側からも何人か思いつくが、彼らにはコンピレーションアルバムという形で応援をもらう。平和を歌えばそれがそのまま応援となる。以下に参加メンバー案を挙げる。

忌野清志郎
応援ソング的なものは清志郎に頼む。皆で歌えるキャッチーな歌を作ってもらう。
トム・ヨーク
最大のポイントはレディオヘッドだ。トム・ヨークはブレア政権の批判者であり、精力的にメッセージを発信している。また、貧困問題にとっても熱心に取り組んでおり、それは以下の記事でもわかる。
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キャッチーな曲であればU2のボノに頼むほうが良さそうだが、ここでは本物の名曲がほしい。英語の意味が分からなくても観客が涙を流すような名曲がほしい。