カフェ"moi"に行きました。
本日は、病院に行き、掃除機を修理に出し、美容院に行き、食料品を買いと、休日にしてはなかなか忙しく過ごしました
一通りこなしたあと、ケーキでも買って帰ろうかと教会通りに行ったのですが、あいにくお目当てのお店は閉まっていました。どうしようかなと教会通りを抜け歩いていると、落ち着いた、きれいなカフェを見つけました。
moi(モイ)というカフェでした。
重い木の引き戸を開けると、落ち着いた照明に明るい木目が印象的な空間がありました。テーブル4つ、最大でも10人くらいしか入れないお店は、お兄さんがお一人でやっているようでした。詳しくは以下のリンクをご参照ください。
僕らの他、先客は女性の2人組だけでした。僕らの後にはおじさんが2人入り、店内は満席になりました。おじさんは僕らの両隣に座ったのですが、お二方ともタバコを吸われていたので、苦手な僕らには少しきびしかったです。
僕はマテ茶とおやつセット(パウンドケーキ、クッキー、フローズンベリー)、一緒に行った恋人は紅茶とパウンドケーキを頼み、店内をきょろきょろしながら待っていると、パンフレットを置きに来た方がおり、お店のお兄さんや先ほど来られたお客さん(先生のような方)と少し雑談してから他のお店に行かれました。
気になったのでパンフレットを見てみると、キノ・イグルーというシネクラブのお知らせでした。
以下、キノ・イグルーのサイトからの抜粋です。
アキ・カウリスマキが名付け親のシネクラブ。
Kino (映画館) Iglu (かまくら) という意味。Kino Igluは、日本ではほとんど観ることができない
「トップレアな作品」のみを上映するシネクラブです。
現在は、ヨーロッパのものを中心に紹介しています。
上映後には、映画館に併設されたバーでお酒やコーヒーを飲みながら
いろいろな人たちと話ができる、サロン的な場所でありたいと思っています。
Kino Igluは、ヌーヴェル・バーグの原点にもなった
シネクラブという映画文化を、
新しい価値観で提案していきたいと思います。
パンフレットは、9/10に三軒茶屋で行われる、こどもえいがかん01『ムーミン』の案内でした。フード・ユニット Biscuitierのビスケットつきだそうです。毎週開催しているようなので、イベントとしても本格的なものなのではないかと思います。
シネクラブというものを今まで知らなかったのですが、これは憧れてしまいます。良い映画を見て、おいしい食べ物を食べて、知らない人とゆるい会話を楽しむ。最後の一つがとてもハードル高いですが、勇気を出して参加してみたいものです。
さて、話はカフェに戻ります。パンフレットを見ていると、お隣の先生が話しかけてくれました。一度キノ・イグルーに招待されたことがあるそうで、「このシネクラブは(DVDなどではなく)フィルムにこだわって上映している」とか「この年になると、いろんなこと、やればできたなーと思う」なんていう話を聞かせてもらいました。
そうこうしているうちに頼んだ物が来て、先生も「冷めないうちにお食べなさい」と勧められたので食べました。マテ茶は美味しかったです。あんまり覚えていないのですが、独特の風味がありました。クッキーもフローズンベリー(特にブルーベリーが)も美味しかったのですが、黒糖とショウガのパウンドケーキがとても美味しかったです。このスイーツ、国立のWillcafeで作られているそうです。こちらにもお邪魔してみたい。
食べ終わって一息つきながら改めて店内を見回してみると、どうやらフィンランドが店内のテーマになっているようで、フィンランドに関する食器や雑貨が売られていたり、雑誌が置いてあったりしました。先ほど話しかけてくれた先生は、お店のおにいさんとフィンランドの写真の話をなさっています。僕は、置いてあった写真集(というか、小さなアルバム?)を手に取り、恋人と一緒に見ました。フィンランドの建築を写した写真だったのですが、そのなかのひとつ、山の中に立てられたサナトリウムがとてもバウハウス的な建築でした。思えば店内も、ごちゃごちゃと物は置かず、装飾も最小限に抑えたミニマルなデザインでした。フィンランドのデザインとバウハウスのデザインは、どこかしら通じるものがあるように感じました。
最近、カフェにはご無沙汰だったのですが、久しぶりに良いお店に出会えました。と同時に、東京のクリエイティビティに触れられた気がしました。大学時代にある先生が「クリエイティブは余裕がなきゃ生まれない」とおっしゃられていましたが、まさにその、余裕から生まれるクリエイティブだったように思います。
こういうものに触れると、自分も仕事が忙しいなんて言ってられないなと思います。かといって、何をする訳ではないのですが。