アウトローを勘違いしていたこと

アウトローとは何なのか。恥ずかしながら、今日はじめてそれを知った。


まず今までの認識を言う。
アウトローとは"Out Low"のことだと思っていた。この言葉から連想するのは野球のアウトロー、外角低めで、ストライクゾーンから右下に外れたあたりを思い浮かべていた。パワプロの絵が見えた。そこから推測して、世間の常識から外れて生きている無頼漢というふうに思っていた。


しかし、そうではないことを知った。司馬遼太郎の『王城の護衛者』に、主人公の松平容保を指した文で、「無法者にはなれなかった」というものがある。その「無法者」に「アウトロウ」とルビをふっていた。ここでようやく、「ロウ」が"Low"ではなく"Law"、つまり法であることを知った。女神転生で慣れ親しんだ、Law(秩序)とChaos(混沌)で言うところの"Law"であった。

つまり、法に従わない者のことを、アウトローと呼ぶのである。


これを日記に書こうと思って、念のためにWikipediaで調べてみると、元々の意味は違っていたようでさらに驚いた。
アウトロー - Wikipedia


Wikipediaによると、元々は『犯罪等により法の保護を受けられなくなった人物をさす。』言葉で、『本来は法律用語で対象となる人物に付される厳しい宣告の一つである』そうだ。
さらに引用すると、
アウトロー殺しは推奨され、「アウトロー市民社会を無視したので、社会もアウトローにいかなる義務を負わない」という論理で、アウトローを殺しても殺人罪に問われることはなかった。アウトローに市民権はなかったので訴えたり保護を求めることはできず、彼ら自身が法的責任を負った。』
元々想像していたアウトローと比べ、その身分はさらに辛く、ひるがえってそこに至る人生は、さらに苛烈なものであったことが想像できる。


簡単に気取れるものではない。