走行中「アイちゃん好き」 運転士が奇声、乗客騒ぐ を読んで思った、運転手と僕の近さ。

気が向いたので話題のニュースに触れてみる。あと、はてなマップも試してみる。

触れる元記事はこちら。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051201-00000147-kyodo-soci

走行中「アイちゃん好き」 運転士が奇声、乗客騒ぐ

 東京メトロ東西線の運転士が走行中に奇声を出し、不審に思った乗客が西葛西駅(東京都江戸川区)ホームで非常通報ボタンを押す騒ぎがあったことが1日分かった。
 東京メトロによると、11月30日午後9時半ごろ、中野発西船橋行き普通電車の運転士(41)が運転中、「アイちゃんが好きだ」などと、意味不明なことを大声で叫んだらしい。
 西葛西駅で停車した際、乗客が非常ボタンを押し、駅員が駆け付けたが、異常が認められないため、運転士は妙典駅(千葉県市川市)まで運転した。
 東京メトロ側の調べでは、運転士が飲酒などした形跡はなく、騒ぎについて「独り言を話す癖がある。乗客に迷惑をかけた」と釈明した。運転士は過去に処分歴などはないが、しばらく運転勤務から外す方針という。
共同通信) - 12月1日17時22分更新

運転手の気持ちはわかる。
高専時代は寮生活をしていたが、夏休みは寮が閉まるため、雄武町の実家に戻っていた。免許を取り立てのころ、運転の練習を兼ね、紋別TUTAYAまで何度か行った。雄武町には小さなレンタルビデオ店しかなく、品揃えのよいレンタルビデオ店は最も近くても紋別TUTAYAだった。往復2時間近くかかった。
運転中の車内では、そのころ好きだった(今も好きだが)Thee Michelle Gun ElephantBlankey Jet CityのCDをかけ、大声で歌っていた。家に着くころには喉がかれていた。
あるとき、沢木の交差点(map:x143.0450y44.5276)で信号待ちをしながら甲高い奇声で叫んでいたところ、外を歩く女子児童におびえた目で見られた。車内は、ガラス一枚越えればそこは外なのだが、走行中は完全に密閉された「自分の空間」となっていた。しかしそこはガラス一枚で区切られた空間、停車中に奇声を発すれば外に伝わる。

僕にとっては車の中が、運転手にとっては電車の運転席が自分の空間となった。僕はそこでミッシェルを歌い、運転手はそこで「アイちゃんが好きだ」と叫んだ。
仕事中かどうかはあまり関係ない。「アイちゃんが好きだー!」と叫んだところで、業務に支障はないからだ。僕もある職場では、残業時間中は音楽を聴きながら仕事をすることが容認されていた。

運転手の問題は、「アイちゃんが好きだ」と叫んだことではなく、それによって乗客に不安感を与えてしまったことだ。乗客に聞こえなければ、「アイちゃんが好きだ」でもなんでも言っていい。